医療ミニ情報
禁煙外来について
禁煙と健康
タバコに壊された内臓は元には戻りません。それで苦しむ患者様を診てやるせなかったのが禁煙外来を始めたきっかけです。
とはいえ、禁煙したくない人を強制的に禁煙させることは困難です。禁煙外来は、禁煙に向け一歩を踏み出した方、もしくは一歩を踏み出したいと思われている方に、お薬と診療所スタッフでサポート・応援していく外来です。
期間は12週間。最初の目標は月単位でタバコレスな生活を体感する事。あなたの禁煙への意思を是非サポート・応援させてください。
喫煙への依存
タバコは習慣になってしまうとなかなかやめられません。それはタバコは依存だからです。タバコの依存は覚醒剤・大麻より強く、身体依存にいたってはコカインより強力です。
タバコは嗜好品ではなく、麻薬と同じ嗜癖性製品と認識されています。そのため、タバコ依存は依存症という病気であると認識され、2006年よりタバコ依存症と判断されれば健康保険で禁煙治療を受けれるようになりました。
喫煙の健康被害
健康被害は多岐にわたります。美容面ではやつれたような顔貌やしわ・黒ずんだ唇や歯茎(喫煙顔貌)に。主だったがんだけでも肺がん・食道がん・胃がん・大腸がん・口腔喉頭がん・肝臓がん・膵臓がん・腎がん・膀胱がん・子宮がん・白血病など。
がん以外にもCOPD(肺がこわれ呼吸困難で苦しむ病気)・心筋梗塞・脳梗塞・喘息・花粉症などのアレルギー・認知症・うつ病など。
最近のトピックでは新型コロナウイルス肺炎での重症化の原因となると報告されています。
受動喫煙でも、各種がんや喘息・アトピー、心筋梗塞や脳梗塞の誘因となります。
費用について
仮に1日1箱20本タバコを吸うとします。最も購入されているタバコの値段は1箱500円、12週間で約42,000円になります。
これに対して禁煙治療費は、保険適応の3割負担とすると約20,000円ほどで済む計算です。
禁煙に成功された方で、1年間の禁煙で節約できたお金を旅行やお孫さんのプレゼントにあてたいと話す方もいます。「レッツ禁煙!」です!
禁煙外来の流れ
● 初回
①禁煙外来のある木曜午後に来院(木曜午後が難しい場合は事前にご相談ください)
②問診表の記入・保険適応の確認、禁煙担当看護師との面接
③医師の面接と処方
④次回予約
● 2回目以降
①一酸化炭素濃度測定・ 禁煙担当看護師との面接と禁煙手帳の確認
②医師の面接・アドバイスと処方、次回予約
● 最終外来
①一酸化炭素濃度測定・ 禁煙担当看護師との面接と禁煙手帳の確認
②医師の面接・アドバイス、喫煙再開予防のための作戦会議